「ふじねクリニック」の内装と院内表示

藤根です。

10月になりました。私が岩見沢市立総合病院でお世話になるのもあと1ヶ月もありません。毎日頑張って紹介状を書いています。

さて、今日はクリニックの内装のデザインの話です。

「心と体の小児科 ふじねクリニック」は「子どもたちが冒険の途中でHP/MPを回復するために立ち寄る宿屋さん」が基本コンセプトです。これはクリニックを作る話が現実的になってきた去年の秋から4ヶ月ほどかけてブランディングコンサルタントさんと相談して決めていきました。

3月には「白魔道師が長年の修行の旅を経て開業した、冒険者を回復させるための宿」というコンセプトが固まり、ブランドブックというものを作りました。そこには「ふじねクリニック」の考え方やイメージから、基本となる色使いのルールまで事細かに書かれていますが、この「白魔道士の開いた宿」というストーリーについても、こんな風に書かれています。

「彼女は長年、あちこちを旅して経験を積んできた治癒者である。

彼女は決して嘘をつかず、親切で、いつも明るく熱心に治療に取り組む。

彼女が治癒を助けるのは子どもの体だけではない。助けを求めてやってきた子どもの心、そしてその家族の心もまた、彼女が治癒を支援する対象である。

彼女の家はいつも暖かく、静かで、まるで薄味のパンプキンスープを口に入れた時のような優しさであふれている。

また、彼女は豊富な知識と人脈を持っており、いざという時にはそれらを駆使して精力的にことに当たり、彼女に助けを求める子どもとその家族を助けるために全力を尽くす。

彼女には何人かの助手がいる。彼・彼女らは皆、彼女同様の熱意を持ち、自信と使命感をもって彼女とともに子供たちとその家族を助けている。その様子は、まるで一隻の船に乗り込んで人助けの航海を続ける船長と乗組員たちのようにも見える」

「ふじねクリニック・ブランドブック」より

「ふじねクリニック」のロゴマークの中心に描かれている、先端にクリスタルのついた杖も、このストーリーが元になってデザインができました。

建物の設計を始めるときにもこの文書を設計士さんにお渡しして、ファンタジーRPGの宿屋のような内装でということをお願いしています。

入り口はこんな感じです。岩見沢メディカルモールのいわみざわ神経内科・内科CLINICさんのちょうどお向かいに、もうすぐこんな入り口が出現します。

「ふじねクリニック」メインエントランスのイメージ図

ヨーロッパの田舎の家やRPGの宿屋のデザインを参考にして、石壁風の壁紙と板壁風の自動ドアにしました。入り口の脇にはランプ風の照明があって、看板を照らしています。今はまだ工事中ですが。

看板はこんな思い切った提案も出ているのですが、どうでしょうか。

「ふじねクリニック」メインエントランス横の表示版の案

待合室はこんなイメージです。

「ふじねクリニック」待合室イメージ図

床と天井は木目調、壁紙はベージュっぽい色合いのレンガ風です。奥に見えているのはキッズコーナーです。ここの設計も小さい子どもたちが怪我しないか、保護者さんとのアイコンタクトはどの位置からでもさえぎられないか、受付スタッフからも全て見通せるかなど、入念に話し合って決めました。

その隣にあるのはアーチ型のアルコーブです。

アルコーブというのは、壁に作りつけられた、ちょっと奥まった空間のことです。

広々とした空間が苦手な子のために作りました。

右手に見えているのが受付です。

小さな子ども連れの保護者さんは荷物が多くなりがちなので、真後ろのソファとの距離を広めに取っています。カウンターの高さも低めにして、背が高くない女性でも手荷物をカウンターの上にスッと置けるようにしました(何でもかんでも床に置きたくはないですよね)。

ここはフリーWi-Fiもかなり太めのものを飛ばす予定です。

今のお子さんはスマホで動画を見たりゲームをして時間をつぶすことが多いですからね。ギガを食わない小児科を目指しています。

将来的には休診日にプログラミング教室をしたり、サイエンスショーやホスピタル・クラウンショーのようなイベントができると素敵だな、と思っています。

一応テレビも設置する予定ですが、ずうっと何かを流し続けるということにはしないかもしれません。

音楽は流したいなと思っています。

左の手前に見えているのは、面談室です。スタッフが子どもとゆっくり落ち着いて話が出来るような部屋を二つ、作りました。

面談室の表示板

さて、順番が来ると診察室にお呼びします。

院内のサイネージには全部、小さい子どもでも何をするお部屋かわかるような説明が入ります。ふじねクリニックの主役は子どもたちなので! 主役が読めないサイネージなんておかしいですからね。

これはトイレ
2階にはひみつきちもあります

診察室はこんな雰囲気。

作り付けの棚は無くなりました。

ちょっとだけ気分を変えてもらいたくて、こちらは石壁風の壁紙です。左側にあるデスクの前に私が座っています。子どもや保護者さんにも見えやすい角度でモニターを設置したり、カーブのついたデスクで丸テーブルを一緒に囲んでいるような気分になってもらうようにと、色々工夫しています。右手に見えるのは診察台です。

いかがでしょうか?

「心と体の小児科 ふじねクリニック」

12月の開院を目指していよいよ忙しくなってきました。

引き続き看護師さん・心理職のスタッフさん募集中です!

ご連絡、お待ちしております。